無料ホームページサービスからWordPressへ移行する場合は、まず「ドメインをそのまま使えるか」「記事や画像をエクスポートできるか」「旧URLから新URLへ転送できるか」を確認します。
移行方法は元のサービスによって異なり、ボタン1つですべて移せるとは限りません。特にデザイン、問い合わせフォーム、画像、URL構造は手作業になることがあります。
30秒でわかる結論
- 最初に独自ドメインを引き継げるか確認する
- 記事のエクスポート機能がある場合は、WordPressへ取り込める形式か確認する
- 記事本文は移せても、デザインやフォームは作り直しになることが多い
- 旧URLと新URLが変わる場合は301リダイレクトを検討する
- 画像URLが元サービスのまま残らないよう確認する
- 移行後は表示・フォーム・スマホ・HTTPS・解析・Search Consoleまで確認する
- 小規模サイトなら、無理に完全自動移行を狙わず5~10ページを手作業で移す方が早い場合もある
無料ホームページからWordPressへ移行できる?
多くの場合、移行自体は可能です。ただし、元のサービスでどこまでデータを取り出せるかによって作業量が変わります。
| 移行対象 | 移しやすさ | 注意点 |
|---|---|---|
| 文章 | ○ | コピーまたはエクスポート可能なことが多い |
| 画像 | △ | 一括取得できない場合がある |
| 記事 | △ | 対応形式ならインポート可能 |
| デザイン | × | WordPress側で作り直すことが多い |
| 問い合わせフォーム | × | 新しく作り直すことが多い |
| 独自ドメイン | ○ | 契約・DNSの管理状況を確認 |
| URL | △ | 同じ構造を維持できるか確認 |
完全移行ではなく「再構築」になる場合もある
無料ホームページサービス独自のレイアウトやパーツは、そのままWordPressへ移せないことがあります。その場合は、文章と画像だけ引き継ぎ、WordPress上でページを作り直します。
移行前に確認する7項目
移行前チェックリスト
- 独自ドメインを使っているか
- ドメインの契約者・管理会社は誰か
- 記事やページをエクスポートできるか
- 画像をダウンロードできるか
- 現在のURL一覧を取得できるか
- 旧サービスで301リダイレクトできるか
- 問い合わせフォームや予約機能を何で代替するか
この確認をせずにWordPressを先に作り始めると、後から「ドメインを移せない」「古いURLを転送できない」と分かることがあります。
移行の基本手順
- 現在のサイトをバックアップする
- 独自ドメインの管理状況を確認する
- WordPress用レンタルサーバーを契約する
- WordPressをインストールする
- 記事・固定ページを移す
- 画像を移す
- デザインとメニューを整える
- 問い合わせフォームなどを作り直す
- URLを確認し、必要なら301リダイレクトを設定する
- DNSを切り替える
- 表示・フォーム・解析を確認する
先にWordPress側を完成させてから切り替える
現在の無料ホームページを先に停止するのではなく、WordPress側を準備して表示確認まで終えてからドメインを切り替える方が、サイト停止時間を短くしやすくなります。
独自ドメインをそのまま使えるか確認する
移行で最も重要なのがドメインです。
現在のサイトが example.com のような独自ドメインなら、そのドメインをWordPress側でも継続利用できれば、利用者にとってサイトの住所を変えずに済みます。
そのまま使える例
旧サイト:https://example.com/
新WordPress:https://example.com/
一方、無料サービスのサブドメインだけを使っている場合は、WordPress移行時に新しい独自ドメインを取得することがあります。
URLが変わる例
旧サイト:https://example.free-service.jp/
新WordPress:https://example.com/
無料サービスのサブドメインは持ち出せないことが多い
サービス会社が所有するサブドメインは、通常そのまま別サーバーへ移せません。旧サービス側で転送機能が使えるか確認してください。
記事は自動で移せる?
元サービスにエクスポート機能があり、WordPressが取り込める形式であれば、一部の記事をまとめて移行できる場合があります。
ただし、次の項目は崩れることがあります。
- 見出し構造
- 表
- ボタン
- 独自パーツ
- 画像URL
- 内部リンク
- カテゴリー
自動移行後も目視確認が必要
100記事を一括で取り込めても、100記事すべてが正しく表示されるとは限りません。少なくとも主要記事とアクセスの多いページは個別に確認してください。
ページ数が少ないなら手作業の方が早い
5~10ページ程度の小規模サイトなら、エクスポート形式の変換に時間をかけるより、WordPress上でコピーして作り直す方が早い場合があります。
手作業移行の目安例
1ページのコピー・画像移行・整形に20分かかると仮定します。
8ページ × 20分 = 160分 = 約2時間40分
変換ツールの調査や不具合修正に数時間かかるなら、小規模サイトでは手作業の方が合理的です。
10ページ以下なら手作業も有力
ページ数が少ない場合は、「完全自動移行」にこだわらず、文章・画像を整理しながらWordPressで作り直す方が結果的に早く、古い不要情報も整理できます。
画像は必ずWordPress側へ移す
記事本文をコピーしただけでは、画像が旧サービスのサーバーから表示され続けることがあります。
新WordPressの記事 → 旧無料サービスの画像URLを参照 → 旧サービス解約 → 画像が消える
この状態を避けるため、必要な画像はWordPressのメディアライブラリや新サーバーへ移し、記事内URLも新しい画像へ変更します。
移行直後に表示されていても安心しない
旧サービスを契約中なら、外部参照の画像でも一見正常に見えます。解約後に消える可能性があるため、画像の保存先まで確認してください。
デザインはそのまま移せる?
無料ホームページサービスのテンプレートデザインを、そのままWordPressテーマへ変換できるケースは多くありません。
WordPressでは新しいテーマを選び、色・ロゴ・フォント・メニューなどを再設定します。
| 項目 | 移行方法 |
|---|---|
| ロゴ | 画像を再利用可能 |
| 文章 | コピー・インポート |
| 写真 | 再アップロード |
| 配色 | WordPressテーマで再設定 |
| レイアウト | 作り直しが基本 |
| ボタン | ブロックやテーマ機能で再作成 |
問い合わせフォーム・予約機能は作り直す
元サービス独自の問い合わせフォームや予約機能は、WordPressへそのまま移せないことが多いため、新しい環境で再構築します。
フォーム移行時の確認
- 送信先メールアドレス
- 必須項目
- 自動返信メール
- 個人情報保護方針へのリンク
- 迷惑メール対策
- 送信完了画面
- 実際にメールが届くか
SEOで重要なのはURLをできるだけ維持すること
検索流入があるサイトでは、旧ページのURLと新ページのURLをできるだけ揃えると移行が簡単です。
URLを維持できる例
旧:https://example.com/service/
新:https://example.com/service/
URLが変わる場合は、旧URLから対応する新URLへ301リダイレクトできるか確認します。
旧URL → 301リダイレクト → 対応する新URL
すべてトップページへ転送しない
旧ページA・B・Cをすべて新サイトのトップへ送るより、それぞれ対応する新ページへ転送する方が利用者にとって自然です。
301リダイレクトできない無料サービスもある
無料ホームページサービス側でサーバー設定を変更できない場合、301リダイレクトを自由に設定できないことがあります。
その場合は、次の対応を検討します。
- 旧ページから新サイトへの案内リンクを掲載する
- 可能なら独自ドメインを引き継ぐ
- 検索流入の多い主要ページを優先して移行する
- Search Console等で新サイトの状況を確認する
移行前に「301転送できるか」を確認する
SEOを重視するサイトでは、旧URLをどう処理できるかが重要です。無料サービスを解約してから確認するのではなく、契約中に転送機能の有無を調べてください。
DNS切り替えは最後に行う
独自ドメインを継続利用する場合は、新しいWordPressが完成したあとでDNSを新サーバーへ向けます。
先に完成させる理由
WordPress側が未完成のままDNSを切り替えると、訪問者に未完成ページやエラーが表示される可能性があります。新サイトを確認してから公開先を切り替える方が安全です。
移行後に確認する10項目
移行後チェックリスト
- トップページが正常表示される
- 主要ページが正常表示される
- 画像が新サーバーから読み込まれている
- 内部リンクが新サイトを向いている
- 問い合わせフォームが送信できる
- スマートフォンで表示崩れがない
- HTTPSで統一されている
- 旧URLから新URLへ転送される
- アクセス解析が動いている
- サイトマップ・Search Consoleを確認する
旧サービスはすぐ解約しない
新WordPressが公開できても、旧サービスはすぐ解約しない方が安全です。
移行漏れ、画像の外部参照、古いページ、メール設定などが後から見つかる場合があります。
安全な進め方
新サイト公開後も1~4週間程度は旧サイトや旧管理画面を確認できる状態にしておき、問題がないことを確認してから解約を検討します。実際に保持できる期間は各サービスの契約条件に従ってください。
移行でよくある失敗
独自ドメインの管理情報が分からない
制作会社や無料サービス側で取得している場合、移管やDNS変更に必要な情報が分からないことがあります。契約者名義と管理画面を先に確認します。
画像が旧サービスのまま
新サイトで表示されていても、旧サービス解約後に画像だけ消える場合があります。
旧URLを全部削除する
検索結果や他サイトのリンクからアクセスした人が404になります。URL変更時は転送を確認します。
フォームを作っただけで送信テストしない
見た目が完成していても、メールが届かなければ問い合わせを失います。必ず実送信してください。
無料サイトからWordPressへ移行すべきタイミング
長期運営するなら、自分で管理できる独自ドメインへ移行する価値があります。
テーマ・プラグイン・フォームなどを自由に選びたい場合はWordPressが向きます。
無料サービスで困っていなければ、急いで移行する必要はありません。
URL・コンテンツ・機能を長期的に自分で管理したいなら、移行を検討しやすいタイミングです。
教科書判定|移行は「デザイン」よりURLとデータを優先する
最優先は独自ドメイン・URL・記事・画像の4つ
見た目を完全再現することより、ドメインを引き継ぎ、重要ページのURLを維持し、文章と画像を失わないことを優先してください。デザインはWordPress公開後でも改善できますが、旧URLやデータを失うと復旧が難しくなります。
よくある質問
Q.無料ホームページのデザインをそのままWordPressへ移せますか?
そのまま移せない場合が多いです。文章・画像を再利用し、WordPressテーマでデザインを作り直す方法が一般的です。
Q.独自ドメインはそのまま使えますか?
自分で管理できる独自ドメインなら、多くの場合は新しいサーバーへ向け直せます。ただし、契約名義や移管制限を事前に確認してください。
Q.移行するとSEOは下がりますか?
必ず下がるとは限りません。ただし、URL変更、404、内部リンク切れ、画像消失などがあると影響する可能性があります。URL維持と301リダイレクトを優先してください。
Q.何ページまでなら自分で移行できますか?
難易度はページ構造によりますが、5~10ページ程度のシンプルなサイトなら手作業でも現実的です。数十~数百記事ある場合はエクスポートや移行ツールを検討します。
Q.移行後すぐ旧サービスを解約していいですか?
おすすめしません。画像、旧ページ、転送、メールなどの移行漏れを確認してから解約する方が安全です。
まとめ|無料ホームページからの移行はURLとデータを守る
この記事の結論
- まず独自ドメインと旧URLを確認する
- 記事・画像をどこまで取り出せるか確認する
- WordPress側を完成させてからDNSを切り替える
- デザインやフォームは作り直しになる場合が多い
- 画像を旧サービスへ残さない
- URL変更時は301リダイレクトを検討する
- 新サイト確認後もしばらく旧サービスを残す
結局、無料ホームページからWordPressへ移行するときは、「見た目を完全にコピーすること」より「ドメイン・URL・記事・画像を安全に引き継ぐこと」を優先してください。ページ数が少ない場合は、無理に自動化せず手作業で再構築する方が簡単なこともあります。
次に読むなら
移行の流れが分かったら、次は「WordPressにレンタルサーバーが必要な理由」を確認すると、新しいサイトでサーバー・ドメイン・WordPressがそれぞれ何を担当するか理解しやすくなります。