WordPressの移行は、サイトのファイルとデータベースを新しい環境へ移し、必要に応じてドメイン・DNS・SSLの設定を切り替える作業です。 難しそうに見えますが、「何を移すか」「いつ切り替えるか」「旧サーバーをいつ解約するか」を分けて考えると整理しやすくなります。
30秒でわかる結論
- WordPress移行では、ファイル・データベース・ドメイン/DNS・SSLの4点を分けて考える
- 初心者はサーバー会社の移行代行や簡単移行機能が使えるなら最優先で検討する
- 手動移行では、旧サイトの完全バックアップを取ってから作業する
- 移行先で表示確認が終わるまで、旧サーバーは解約しない
- DNS切り替え後は、反映に時間差が出ることがある
- 移行後は画像・内部リンク・フォーム・SSL・管理画面・メールまで確認する
- 本サイトでは「移行完了=新サーバーで表示できた」ではなく、「主要機能確認+旧環境を戻せる状態」までを完了と考える
WordPress移行とは?
WordPress移行とは、現在のサーバーにあるWordPressサイトを、別のサーバーや別環境へ移すことです。 レンタルサーバーの乗り換え、テスト環境から本番環境への移行、ドメイン変更などで行います。
WordPressは、テーマや画像などの「ファイル」と、投稿・固定ページ・設定などを保存する「データベース」で構成されています。 そのため、片方だけ移しても完全な移行にはなりません。
ここで伝えたいポイント
WordPress移行は「サイトをコピーする作業」だけではありません。 新サーバーで正常表示できること、URLが正しいこと、SSLやフォームが動くこと、必要ならメールも継続できることまで確認して完了です。
WordPress移行で移すもの
| 項目 | 主な内容 |
|---|---|
| WordPressファイル | テーマ、プラグイン、画像、WordPress本体など |
| データベース | 投稿、固定ページ、設定、ユーザー情報など |
| ドメイン・DNS | 新サーバーへアクセスを向ける設定 |
| SSL | HTTPSで安全に表示するための設定 |
| メール | 同じドメインでメールを使っている場合に要確認 |
メールはWordPressとは別に考える
Webサイトを新サーバーへ移しても、メール設定まで自動で移るとは限りません。 同じドメインでメールを使っている場合は、メールサーバー・MXレコード・アカウント・過去メールの扱いを別途確認してください。
WordPressを移行する3つの方法
| 方法 | 難易度 | 向いている人 |
|---|---|---|
| サーバー会社の簡単移行機能 | 低 | 初心者・一般的なWordPress |
| 移行プラグイン | 中 | 自分で作業したい人 |
| 手動移行 | 高 | 仕組みを理解し、細かく制御したい人 |
初心者はこれでOK
新しいレンタルサーバーに「WordPress簡単移行」「サイト移行代行」などの機能があるなら、まずそれを確認してください。 通常のWordPressサイトなら、手動でFTPやデータベースを操作するより失敗を減らしやすくなります。
方法1.サーバー会社の簡単移行機能を使う
一部のレンタルサーバーでは、旧サイトのURLやWordPressログイン情報などを入力することで、自動的にサイトをコピーできる移行機能があります。
簡単移行でも確認作業は必要
自動移行が成功した表示が出ても、サイト全体が完全に移ったとは限りません。 テーマ独自機能、フォーム、キャッシュ、外部連携などは実際に動作確認してください。
方法2.移行プラグインを使う
移行プラグインを使う方法では、旧サイトのファイルとデータベースをパッケージ化し、新サーバー側へ復元します。
FTPやphpMyAdminを直接操作するより簡単な場合がありますが、サイト容量やサーバーのアップロード上限、プラグイン仕様によって制限が出ることがあります。
プラグイン移行前に確認すること
- サイト容量がプラグインの制限内か
- 新旧サーバーのPHP環境に大きな差がないか
- バックアップを別途保存したか
- キャッシュ系プラグインをどう扱うか
- 移行後にURL置換が必要か
方法3.手動でWordPressを移行する
手動移行では、WordPressファイルとデータベースを自分でコピーし、新サーバー側で接続設定を行います。 自由度は高いですが、初心者には作業項目が多くなります。
手動移行の大まかな流れ
- 旧サーバーのWordPressファイルをバックアップする
- 旧データベースをエクスポートする
- 新サーバーへファイルをアップロードする
- 新データベースを作成する
- データベースをインポートする
- wp-config.php の接続情報を新環境へ合わせる
- 必要ならURLを置換する
- 新環境で表示確認する
- DNSを切り替える
- SSL・フォームなどを確認する
URL変更がある移行は難易度が上がる
同じドメインのままサーバーだけ移す場合と、example.com から example.jp のようにURL自体を変える場合では作業が異なります。 ドメイン変更を伴う場合は、データベース内のURL置換やリダイレクトなど追加対応が必要です。
移行前に必ずバックアップを取る
移行前には、旧サーバー側のファイルとデータベースを保存します。 自動バックアップがある場合でも、移行直前の状態を自分で確保できると安心です。
最低限保存したいもの
- WordPressファイル一式
- データベース
- 現在のDNS・ネームサーバー設定
- メール設定を使っている場合はアカウント情報
- 現在利用中のPHPバージョンや主要プラグイン情報
「戻せる状態」を作ってから移行する
WordPress移行では、失敗しないことより「失敗しても元へ戻せること」の方が重要です。 本サイトでは、移行前バックアップが取れていない状態では本番切り替えを進めない判断をおすすめします。
新サーバーで先に表示確認する
可能であれば、DNSを切り替える前に新サーバー側でサイトが正常に表示されるか確認します。 サーバー会社によっては、動作確認URLやhostsファイルを使った確認方法が用意されている場合があります。
切り替え前の確認項目
- トップページが表示される
- 記事・固定ページが表示される
- 画像が欠けていない
- 管理画面へログインできる
- テーマ・プラグインが動く
- 問い合わせフォームが送信できる
- 管理画面でエラーが出ていない
DNSを切り替える
新サーバー側の準備が完了したら、ドメインのDNSまたはネームサーバー設定を新しいサーバーへ向けます。
DNS変更はインターネット全体へ瞬時に一斉反映されるわけではなく、環境によって新旧どちらへ接続されるか一時的に差が出ることがあります。
具体例
自分のスマートフォンでは新サイトが見えていても、別の回線では旧サーバーが表示されることがあります。 切り替え直後は「自分の環境だけ見て完了」と判断せず、旧サーバーも残しておきます。
移行後に必ず確認する項目
| 確認項目 | チェック内容 |
|---|---|
| トップページ | 表示崩れがない |
| 記事・固定ページ | 主要ページを数本確認 |
| 画像 | 404やリンク切れがない |
| 内部リンク | 旧URLを向いていない |
| 管理画面 | ログイン・更新ができる |
| 問い合わせフォーム | 送信・受信できる |
| SSL | httpsで警告なく表示 |
| メール | 送受信できる |
| バックアップ | 新環境でも取得される |
「表示できた」だけでは確認不足
トップページだけ正常でも、問い合わせフォーム、画像、管理画面、メールに問題が残っていることがあります。 企業サイトや収益サイトでは、売上や問い合わせに関わる機能から優先して確認してください。
旧サーバーはいつ解約する?
移行直後に旧サーバーを解約すると、DNS反映途中のアクセス先がなくなったり、移行漏れに気づいたときに元データへ戻れなくなったりする可能性があります。
新環境の確認が終わるまで、旧サーバーは残す
本サイトでは、DNS切り替え後すぐの解約はおすすめしません。 新サーバーで主要ページ・フォーム・SSL・メール・バックアップが正常に動くことを確認し、旧環境へ戻る必要がないと判断してから解約します。
移行でどれくらいサイトが止まる?
正しく準備すれば、旧サーバーを動かしたまま新環境を作り、最後にDNSを切り替えることで停止時間を短くできます。
ただし、更新頻度が高いサイトでは、切り替え中に旧サーバーへ投稿・注文・問い合わせが入ると、新サーバー側に反映されない可能性があります。
更新差分の考え方
移行用データを10時にコピーし、DNS切り替えを12時に行うと、その2時間の間に旧サイトへ追加された注文・コメント・投稿などが新環境へ入っていない可能性があります。
EC・予約・会員サイトは特に注意
更新データが多いサイトでは、単純コピーだけでは差分が発生します。 アクセスの少ない時間帯に切り替える、メンテナンス表示を使う、差分同期を行うなど、一般ブログより慎重な計画が必要です。
移行方法を用途別に判断する
新サーバーの簡単移行機能を最優先。対応していなければ移行プラグインを検討します。
問い合わせフォーム、メール、SSLを含めて確認し、業務時間への影響を小さくします。
注文・予約・会員データの差分が出ないよう、専門的な移行計画を検討します。
URL置換やリダイレクト、検索エンジン対応も必要になるため、単純なサーバー移転より難易度が上がります。
WordPress移行でよくある失敗
旧サーバーを先に解約する
最も避けたい失敗のひとつです。 新環境で問題が見つかったときに、元データへ戻せなくなる可能性があります。
ファイルだけ移してデータベースを忘れる
WordPressの記事や設定の多くはデータベースに保存されています。 画像やテーマだけコピーしても、完全なサイトにはなりません。
トップページだけ見て完了にする
記事、固定ページ、画像、フォーム、管理画面、SSL、メールまで確認する必要があります。
DNS変更直後に旧環境を消す
DNSは環境によって反映差が出ることがあります。 新旧両方へアクセスされる可能性がある間は、旧環境を残しておく方が安全です。
メールを忘れる
Webサイトだけ正常でも、同じドメインのメールが使えなくなると業務へ大きな影響が出ます。 企業サイトでは特に重要な確認項目です。
移行作業の判断フロー
はい → まず利用条件を確認
はい → 簡単移行または移行プラグインを優先
はい → 差分データ対策を含めて慎重に計画
はい → URL置換・リダイレクトまで計画
いいえ → 旧サーバーを解約しない
教科書判定|初心者はどう移行するのが安全?
簡単移行機能を優先し、旧サーバーは最後まで残す
一般的なWordPressブログや企業サイトなら、サーバー会社の簡単移行機能や移行代行を使う方が、手動作業を減らせます。
重要なのは、方法よりも「旧環境へ戻せること」「新環境で主要機能を確認すること」「DNS反映前に旧サーバーを消さないこと」です。 本サイトでは、この3条件を満たして初めて安全な移行と判断します。
よくある質問
Q.WordPressを移行すると記事や画像は消えますか?
正しくファイルとデータベースを移行すれば、通常は記事や画像を引き継げます。ただし作業ミスに備え、移行前バックアップは必ず確保してください。
Q.サーバー移行でドメインも変わりますか?
同じ独自ドメインをそのまま使ってサーバーだけ変更できます。ドメインも変更する場合は、URL置換やリダイレクトなど追加対応が必要です。
Q.移行中にサイトは止まりますか?
旧サーバーを動かしたまま新環境を準備すれば、停止時間を短くできる場合があります。ただしDNS反映や更新データの差分には注意が必要です。
Q.旧サーバーはいつ解約すればいいですか?
DNS切り替え後、新サーバーで主要ページ、管理画面、フォーム、SSL、メール、バックアップが正常であることを確認してから解約します。切り替え直後の解約は避けてください。
Q.移行プラグインと手動移行はどちらがいいですか?
一般的なサイトなら、簡単移行機能や移行プラグインの方が作業を減らせます。特殊構成や大容量サイト、細かな制御が必要な場合は手動移行を検討します。
まとめ
この記事の結論
- WordPress移行ではファイル・DB・DNS・SSLを分けて考える
- 初心者は簡単移行機能や移行代行を優先する
- 移行前に必ずバックアップを取る
- DNS切り替え前後に新サーバーの表示・機能を確認する
- 旧サーバーは主要機能の確認が終わるまで解約しない
結局、WordPress移行で最も重要なのは「新サーバーへコピーすること」ではなく、「問題があっても戻せる状態で、安全に切り替えること」です。 バックアップ、新環境の確認、DNS切り替え、旧環境の保持を順番に進めてください。
次に読むなら
移行前後の安全性を高めたい場合は、「WordPressのバックアップ方法」や「DNS・ネームサーバーを変更する方法」を確認すると、移行時の仕組みを理解しやすくなります。